ごあいさつ  

表紙

 現代の私たちは、交通手段や交通網の発達によって、日本列島のどこにでもたやすく行くことができます。また各地の情報も実に様様な方法で、しかも瞬時に知ることができるようになりました。まるで、日本列島がちぢんだかに思われるほどです。しかし、一方では、私たちの住む土地についての情報は、その歴史を伝える人もごく少なくなり、知る機会も失われつつあるというのが現状です。

 私たちの住んでいるごく狭い、身近な地域、現在の大字ほどの地域は、江戸時代には村といわれていたところで、それぞれに様々な村の生活があり、歴史がありました。

 では、江戸時代の人々がくらした村とは、どのようなところだったのでしょうか。

 この企画展が、江戸時代に描かれた村絵図の中からその景観を探り出し、現在に残る村のおもかげや変化のようすを理解する場となれば幸いです。なお、本展の開催にあたり、多くの方々から快く資料の出陳をご承諾いただきました。厚くお礼申し上げます。

  昭和63年10月8日

館山市立博物館館長 庄司 徹